邯鄲、永年、傅老師楊式太極拳講習会
今回初めて神戸中国武術協会の中国での講習会に参加させて頂きました。
邯鄲の地名は、古代趙の首都であることや、「邯鄲夢の枕」「胡服騎射」の言葉の地であることぐらいしか知りませんでした。しかし邯鄲は立派なよく整備された観光都市で、永年は古代の城市であり、楊露禅の生地であることも知りました。
11月8日(水曜日)午前 場所:韓玉臣美術館
傅門下生親睦大会(講習会)
開講式 ポルトガル、オーストラリアなど、外国と国内各地から来賓を含め100名位出席し、なごやかにまた盛大に行われました。最後に全員の写真撮影もありました。こんな開講式は初めてで大変驚きました。
11月8日(水)午後〜11月11日(土)まで
傅清泉老師講習会
場所 韓玉臣美術館、陽光ビル、丛台公園
伝統楊式太極拳 基本型
伝統楊家太極十三勢(刀)
推手
傅清泉老師 世界的に有名な先生で、私も以前YouTubeで講習風景を見たことがあり、大変人気のある先生だと思っていました。その先生に間近で指導してもらえてとても感動しました。講習は、丁寧で分かりやすく基本的なことを何度も演じて理解させる方法で、偉い方なのに、それを感じさせないところがすごい。
いつもにこやかで人間的にも素晴らしい人だと思いました。先生が世界的に大変人気があるのがよくわかりました。
11月12日(日)傅鍾文老師生誕120年式典に参加
場所 永年広府傅老師記念廟
参加者 国内外弟子、学生、武術界と太極拳界の重鎮
最初に傅清泉老師の挨拶と、来賓の方々や王先生達の紹介がありその後重鎮の方々は廟内に入り、弟子廟の門前広場で、各グループ毎に表演を奉じました。
私たちは28式を奉じましたが、皆さん、真剣に見ておられるので、すごく緊張して表演しました。終わった後、皆様から口々によかったよ、と声をかけられて、ほっとし又嬉しく思いました。
王先生はリクエストに応えて、1人で陳式を表演されました。これは大変好評で拍手喝采でした。
この式典の様子は'世界太極拳ネット'が取材をし、太極清泉特集号で報道されました。
講習会は午前、午後だけでなく、早朝もあったり、夜もあったりで、夕食後は疲れてすぐ寝てしまいました。充実した毎日でした。
宿泊 邯鄲の丛台グランドホテルは、一流ホテルで朝食のバイキングも充実していました。
夕食 鍋物やいろいろな種類の中華料理を毎日堪能しました。でも歳のせいか和食と日本酒が恋しくなりました。
観光 天津
夜景 川の両側のイルミネーションが素晴らしく、川船にも乗せてもらって見物しました。
外人居留地 古いレンガ造りの建物がたくさんある町並みで、道路できれいに区割りされています。神戸の北野や旧居留地に似ています。
古文化街 広い敷地内で大小いろいろなお店や屋台が並び、様々な商品が売られています。路地もあってとても面白い場所です。
今回の講習会の旅は、講習内容も素晴らしく、充実しており、また宿泊、食事、観光も充分満足できるものでした。
時間に関しては少々鷹揚でここは大陸だなと思いました。時期が合えば、また中国へ行きたいと思っております。
最後に先生を始め、皆様方のおかげで無事旅行終えたこと、御礼申し上げます。また皆様にご迷惑をおかけしたことお詫び申し上げます。(文:板淵二郎)
<2023年伝統楊式太極拳邯鄲合宿と天津の旅>に参加して
大きな期待と若干の緊張と共に、5年ぶりの中国へ向かいました。目的地の邯鄲がどんな場所なのかも分からず、ただ「本場で伝統楊式が学べる」と子供のように胸をときめかせながらバスに揺られました。邯鄲市は河北省の南部に位置し、人口一千万の大都市です。始皇帝の出生地でホテル前の公園中央にその巨大な像がそびえていました。
次の朝、傅清泉先生との対面です。開講式会場には我々日本、ポルトガル、オーストラリアの海外チームに加え中国各地から講習生が6,70人集まっていました。Youtube で世界を舞台に活躍する傅先生を拝見していましたが、改めてその人気ぶりを実感しました。傅先生は思っていた以上に小柄な方でしたが、その話し方、振る舞いからは溢れんばかりの熱量、勢いを感じました。これぞ楊式太極拳第六代目正宗の伝承人なのかと感動で胸がいっぱいになりました。
いざ講習が始まると全身からほとばしる太極拳への情熱は予定時間をオーバーしてもとどまるところを知りません。早朝練習でも夜間練習でも容赦なしです。しかし、時折のユーモアを交えての指導は会場を和やかな雰囲気に包み込み、自ずと肩の力が抜けて練習ができた気がします。濃密な4日間の講習でした。一口に「楊式太極拳」と言っても多くの流派があります。その中でも傅氏伝統楊式太極拳は三代に渡ってその奥義がしっかり伝承されています。内面から湧き出る勢い、力強さは他の太極拳とは異質な感じもしますが、それだけ武術的要素が強く残っていると言えます。すべての動きが発勁に繋がるところはむしろ陳式太極拳の流れが強いように感じます。何かが身についたのかどうかはわかりません。ただ、実際に伝承人や弟子達と同じ空間で動くことによって太極拳の奥深さ、本場の空気が感じられたのは大きな収穫でした。特に記念式典の行われた広府鎮の傅家代々の墓地前にて、講習生全員で精煉二十八勢を動いた時に感じた何とも言えぬ心地よさが忘れられません。たった4日間でしたが講習を共にした仲間達とキンとした寒さの中で周りの空気と一体となり、自然と身体が動いている気がしました。
今回の旅では王先生にずいぶんお世話になりました。講習中の傅先生の説明など私の拙い中国語では歯が立たず、王先生の同時通訳のおかげで理解することができました。また、料理の注文からタクシーの手配までまさに獅子奮迅の活躍でした。本当にありがとうございました。そして同行した皆さんとも和気藹々と過ごすことができ楽しい旅になりました。このような機会を与えて下さった王先生には感謝の念に堪えません。またこのような研修があればぜひ参加したいと思います。(文:金丸淳一)
1111月7日から14日、中国河北省邯鄲市での伝統楊式太極拳の研修旅行に初めて参加してきました。
とても盛りだくさんな研修内容ですが、私の拙い感想文で皆さんに「研修とはこのような内容なのか、こんな風なんだ」と少しでも感じて頂けたら幸いです。
11月8日(水) いよいよ開講式
中国各地、オーストラリア、スペイン、香港、日本から80名ほどが集合して傅清泉老師の登場を待ちました。今回は傅鍾文老師(傅清泉老師の祖父)の生誕120周年記念式典です。
Youtubeどおりの傅老師、丸くておおらかで優しいお人柄とお見受けしました。少しハイテンションで愉しく良く通るお声でお話ししてくださいました。特に笑い声「ハハハ」は印象的でした。
私たちは王老師が傅老師の中国語を同時通訳してくださるので、ありがたいです。王老師に指導してもらっててラッキーだと痛感しました。
「傅鍾文老師が目指された本来の伝統楊式太極拳を此処に集った皆で力を合わせて伝承していきたい」と決意を述べられました。
午後、早速講習 会場は美術展示場ホール
伝統楊式13勢(28式よりも更に短いエッセンス適な套路)・9勢(コロナ禍で家に居ても學べるように考案された、狭い場所でも高齢者でも出来る套路)
夜、傅老師のスタジオで、循環8勢と推手
推手 腰を回さず、肩の付け根を開いて、肘を後ろに送ることで、相手の力を流す 胸を弓を射るように開く は私の解釈です。間違ってたら笑い飛ばして許してください。責任はおえません。
11月9日(木) ホテル近くの公園
昨日1日で既に中国パワーに圧倒され気味の私
でしたが、朝の公園で癒されました。
朝7時から公園で朝練
伝統楊式太極拳85勢・伝統楊式太極拳28勢
銀杏木の大木に囲まれた素敵な場所でしたが、ちょうどギンナンが落下して来る季節なので、踏まないように気を付けて動きました。
10時から、秦の始皇帝の生家博物館見学
15時から、公園で傅老師指導の循環8勢・
28勢・85勢のレッスンを受けました。
85式が初めての私は前後左右の方々の真似をするので大忙しでした。その後、公園内を移動して
古城見学しました。そしてそこで28式を演舞して記念撮影をしました。写真撮影多いのでびっくりしましたけど、帰国後は良い想い出になりました。
夜、スタジオで推手
21時で我々は疲れてホテルに戻りましたけど、中国の方々は頑張ってました。
11月10日(金)
美術展示室で傅老師の伝統楊式9勢のレッスン
間近で王先生の通訳に聞き耳をたてながら、眼前の傅老師の動きを見させてもらえました。そして気がついたことは、9式は動作の最初に少ししゃがむことで、下半身を固定させる効果があるということ。傅老師はあんなに伸びやかに腕を気持ち良く動かしているのに下半身が揺れない。「おへそは45度」の練習に効果ありそうなので神戸に戻ったらやってみようと思いました。
傅老師に、弓歩の時、もっと膝をつき出すよう に指導された。気を付けていたのに、もっとなんですね
11月11日(土)
午前、伝統楊式循環8勢・9勢のレッスン
太極楊式刀のレッスン
日本刀と同じ片刃ですが、斬り方は違うよう です。とても格好良い。
午後、傅老師の楊式刀のレッスン
我々はグーで、刀を持ってる積もりで傅老師の動きについて行きます。
11月12日(日)
永年にある傅鍾文老師の墓所で生誕120年記念会に参列
傅鍾文老師のお墓にお参りしました。
そして、傅老師が色紙にサインしてくださいました。「忠恕之道」、、良い言葉で感謝感激です。
奉納演舞にも参加させていただきました
王老師の陳式表演や楊式太極刀の演舞にも感激しました。
午後は天津に移動
夕食もそこそこに今夜が最終日になる
イルミネーションクルーズに大急ぎで乗り込みました。
11月13日(月) 天津市内観光・お買い物 11月14日(火) 帰国
盛りだくさんな研修旅行でした❗️
色々な勉強をさせて頂けて、本当に良かったですなんとか気づいたことを練習していきます。
「邯鄲の夢」で終わらないように 最後になりましたが、王先生、貴重な旅を本当にありがとうございました。傅老師に巡りあえて幸せでした。(文:永井真理子)
邯郸学步 11月7日は立冬の日です。早朝から出発し、邯郸市にたどり着いたの23時を回った時です。市街地はネオン彩りで、走っている車は絶えません。自分は2020年1月に神戸KCWAで傅家伝統楊式を習いはじます、現在では四年目になります。コロナのひどい2020年春も続けることができていました。
今回の研修は傅家伝統楊式の傅鐘文宗師120年誕生記念でもあります。昔若き楊露禅は永年の広府鎮に働きのきて、店主の陳長興から陳式太極拳を習っていた。その太極拳の郷を自分は尋ねることができるとは、夢のようなことです。研修は午前と午後そして夜課までありました。内容が豊富すぎて、自分は海に于ぼれる気分でした。十三功法、内家七勢、循環八勢、康寧九勢、精練28式、傳統85式、楊式単推手、十三刀まで、傅清泉导师の指導下、一通り体験させてもらいました。
傅清泉の楊式太極拳を広く伝えていく強い思いと行動力、周りを感動させる波動の高さ、暖かいお人柄とカリスマ性、講義は時時微笑ましい情景でした。自分が体力的に非常にハードでしたが次でもかつぎでもかと、拳友たちに巻き込まれていく。毎日でした。特にラッキ-な瞬間がありました。自分が傅清泉导师から推手を教えて頂く機会を得られました。このわすかな数分間になり、時間がとても長く感じました。頭で理解しようとするあまり、手も肘も肩も腰も自然に動けなくなったような気がしました。貴重な体験でした。仲間がくれた画像を何回もくりかえし見ていましたが、完全な答えができていません。今しばらく問題を預けようと思います。きっと今日の自分にはまだ届かない。分は傳統楊式と接したきっかけは、2020年の傅清泉は王正老师の講義でした。 その時から不思議な体重移動に奇妙な感覚を覚えながら、全身は一つの方向に向かう爽快感で続けようと思いました。私は無用な人間で、無用な武術をすこし学ぼうと思っていました。だが、予想はるかに超えて、愉快なことでした。
傅清泉老师は王正老师を師兄弟と陳楊式太極拳の伝人、世界に太極拳を広める武術界の奇才だと賛されました。自分を学ぶ先輩たちの後追って、ご縁があると信じ、ずっと続けようと内心そう思っています。最後には研修中に誕生日を祝って頂き、王正老师と同行の楊式太極拳拳友たちに感謝です。人生は`必要なこと’しか起こらない。(文:李路梅) |