陳家溝感想文
太極拳に巡り逢えた人生、一度は太極拳の発祥の地に行ってみたいと一念発起し、今回の研修に参加させていただきました。
陳式は震脚・発勁などのパワー溢れるカッコいいイメージですが、今回の研修では緩めることを中心とした放松功を体験することができました。陳炳先生の陳家溝でのお住まいの雰囲気ある中庭で、穏やかな陳炳先生の『放松』『放下』…と、とろけるような声に繰り返し包まれ、私たちは少しずつ放松の世界へと導かれて行きました。なんとも言えない心地よさに陳式の新たな魅力を感じ、ますます陳式が大好きになりました。
特に私が印象に残ったのは腕の重さを感じ、また感じながら動くということです。そのためには放松が不可欠!私たちは普段こんなに重い腕をまるで重さがないようにいろんな筋肉を動かして軽々と使っていますが、放松すればするほどその重みを活かして武術的に使うことができることを実感しました。
陳炳先生の一つひとつの教えも動きも逃したくないという想いでとにかく集中して聞いて・見て・真似てみて・感じて…の5日間でした。
この素晴らしい陳炳先生との出逢いに導いてくださった王先生に心から感謝申し上げます。そして私たちが不安なく過ごせるように、企画・研修中はもちろん、研修以外の時間も満喫できるようにと常に全力で動いてくださる王先生の姿にも感動せずにいられませんでした。また会の諸先生方の細やかなご配慮と温かいお声かけにもとても助けていただきました。重ねてお礼申し上げます。
世界各国から修行にこられている方々や学生たちと同じ学校内での宿泊体験や最終日の修了試験・雲台山の登山など修行の要素も満載でしたが、共に助け合い力を合わせて乗り切ったこの拳友達は最高でした!もちろん陳家溝散策と毎度のお食事タイム・お買い物タイム等お楽しみの時間も睦みながら過ごすことができました。皆様との深いご縁に心から感謝申し上げます。(文:小畠 睦)
「陳家溝研修日記」
4月9日 早朝に家を出発。上海で乗継、陳家溝国際太極院に夜10時に到着。
宿舎と広い練習場の間には広場。老若男女が、早朝から夜遅くまで各々のペースで練習しています。
「あー!ついに陳家溝に来たぁー!」
翌日 少し緊張気味の朝を迎え、いよいよ陳炳老師との対面。
静かで穏やかなエネルギー溢れ、声も響きが沁み入る感じです。
「100人100通りの動きをしますが、大切なのは『中正、放鬆』です。」
始めに放鬆基本功を習いました。
陳炳老師の声で、気持ちが穏やかに静んでいきます。
腕の重みを感じる
肩胸伸展して放鬆
指先まで気を通す=指先が萎えない
陳炳老師は、田中先生の放鬆を褒められました。
特に難しかったのが、拳はしっかり強く握るのに、拳以外は放鬆!
陳炳老師の拳は筋が見える位しっかりと握られてました。
基本功の次は「老架一路」
「ユーベイシー」老師の穏やかな声で開立歩すると「二分間の放鬆」……
「ジンガンダオドゥイ」いつもの起勢とは感覚が違う!
「陳家溝国際太極院」の中庭
見上げると爽やかな青空、優しい風、飛交うツバメのさえずり…素晴らしい気に溢れています。
陳炳老師の動きは、とてもとてもゆっくりで、合わせて動くと全身放鬆、ファンソン、ふぁんそん……
呼吸と身体を調整しリラックス、緩める事が大切。
午前研修会の後は、毎日忙し〰い(笑)
1日目=タクシーでスーパーへお買い物
2日目=陳照丕老師墓碑参拝後、東溝へ。(工事中立ち入り禁止ですが、特別に入場させて頂きました)
写真で見た雰囲気から随分変わっていて…深く溝が掘られ、コンクリートに囲われて残念な感じに…(T_T)
今、陳家溝は様々な太極拳の学校がひしめき合っています。
「陳小星太極拳学校」の道場には、素晴らしい絨毯が敷かれています。(WOOL100%新品時は毛足7㌢も!400万円✕2枚)
県大会の絨毯とは大違いで「こんな絨毯ならいいのにねぇ~(笑)」って、皆んなで踏み踏みさせて頂きました。
フカフカでも足さばき感がイイ!
「天才太極院」は、朱天才老師の素晴らしい書が随所に掲げられ、とても見応えがありました。
雨が降ると、雨粒がカーテンになる屋根のない廊下(なんて素敵なデザイン!)を通り抜け中庭道場へ。
道場の周り回廊には、太極拳の歴史、朱天才老師の功績等の展示もあり、一周観るだけでも時間必要でした。
趣きは違いますが、どちらの太極院もエネルギーに満ち、この場で動いてみたい衝動を感じました。
3日目=中国太極拳博物館へ
陳氏太極拳始祖 陳王廷像に迎えられて、広い敷地内へ。
この日の歩数13,000歩!!
王先生が、陳小旺老師の弟子入室儀式をされた「祖祠堂」にも入れました。
「招熟」「懂勁」門をくぐり、
「神明」門は、くぐらないで見上げて博物館へ。
近年陳家溝の写真が沢山(陳小旺老師、お若い陳炳老師、東溝の写真も)
太極拳の歴史、陳式、楊式、呉式、武式、孫式、和式の説明がありました。勿論私は孫禄堂老師情報は、しっかりゲット!
4日目=楊露禅博物館
博物館入口まで陳炳老師が同行下さると、多くの観光客に取り囲まれてしまい、写真や集合写真にも快く応じておられました。陳炳老師のお人柄、人気ぶりを感じる一コマでした。
陳家溝は連日暑く、楊露禅老師が鍛練された広場の六角屋根の東屋で一休み。
薬草、ツボ、経絡図等の展示も沢山。
楊式太極拳伝承譜系表に、5月に特別講習会をされる傅清泉老師の祖父 傅鐘文老師のお名前を発見!何だか嬉しい!
楊露禅は陳長興に陳家太極拳を学び、孫澄甫→傅鐘文→傅清泉と楊式太極拳が伝承される。
呉式太極拳(呉艦泉)武式太極拳(武禹襄)孫式太極拳(孫禄堂)も陳家と楊露禅老師からの流れ。
全て、この陳家溝が原点。
帰国して調べてみて、改めて陳家溝への思いが深くなりました。
陳家溝最後の夜は、陳炳老師とのお食事会。
美味しいお料理なのに、陳炳老師のお話しが凄すぎて、お料理の記憶がありません。
「太極拳への責任」この思いで、日々ご指導されているそうです。
陳炳老師、站椿功は気分に従い好きな時間にされるそう。ヒマな時とか。
16歳の時、放鬆に目覚める!
お湯を沸かす間に站椿功…気付くと2時間!!お湯が湧ききっていたそう。
たくさん鍛練、深く鍛練することで反応が通常を超える=放鬆
人体の正常でない反応(元々の反射を変える)=放鬆
心身一体となって全ての事を受け入れられる心理状態=放鬆
「放鬆」の奥深さに驚きました。
アルファ波→シータ波なのかな……?
先ずは「時間あれば站椿功!」ですね。
研修会最終日はテスト。
前夜から落ち着かなくて…でも武内先生のリードのおかげで無事に合格!修了証を頂きました!
穏やかな気に包まれた研修会。
あんなに忙しかったのに(笑)不思議と疲れを感じない。良い気に満ちた場所だったからかもしれません。
王先生には大変お世話になりました。
美味しいお食事、様々なお手配、写真撮影、詳しい解説まで。
お買い物相談、トラブル解決、陳炳老師の通訳という大役まで 李さんにも大変お世話になりました。
田中先生、武内先生、大塩先生、メンバーの皆さま 大変お世話になりました。
かけがえのない時間、経験となりました。
全てのご縁に心より感謝申し上げます。(文:市川佳子)
陳家溝合宿感想2024 ねばーねばー(李路梅)
4月9日丸一日がかりで、関西空港から河南省温県から数キロ離れた陳家溝に入りました。
学校の宿舎に泊まり、旧校舎の庭で行なった講義は午前と午後とあり、昼休みと放課後に太極拳の歴史的な場所巡りで日程が大変充実でした。
陳炳老师のご指導の下、静心功と放松功を行ない、空を見上げて全身をリラックスしている時、
耳に、巣づくりでおおいそがしいのつばめたちの鳴き声が響き、すそに通りかかる春の風(12日には気温が上がり初夏の風となる)も気持ち良い、
養生太極拳の真髄に近づいた自分がとても幸せな気分でした。太極拳の放松を深く感じる貴重な体験でした。
武術の学びのほかにも ラッキーなことがありました。清明節がまだすぎて数日の村を なん度もなん度も王老师の後を追って往復していると
時には、ねばーねばー との掛け声が聞こえてくる。碾を電動車に乗せたお爺ちゃんが通りかかります。
中国の中原地帯の懐の深さ、時の流れの穏やかさに
新筍やら豌豆やら香椿など,春季の名の知らない野草に出会って、誰しも勇敢に箸を運ぶことができました。
その中に「粘粘转 ]という名がありました。あの有名な女性作家張愛玲(1920−1995年)が「谈吃与画饼充饥]で食べたかった碾转です。
乾隆帝(1711−1799年)が南巡する時に食べて、詩まで残した。清明の短い季節でしか出会わない味です。
まだ青い小麦の仁を食べる習慣は昔からありました。だが、いまの河南人は誰でも知っていることはなさそうです。珍しい味でした。
香ばしい鲜味はいろんな食べ方があるそうですが、王先生は卵に絡んで炒めた粘粘转を出してくれました。
初めて訪ねた土地ではありますが すごく懐かしい気持ちになりました。ここはやはり心のふるさとです。
陳炳老师に陳式太極拳老架一路の学びができたこと、幸運に思います。
そして 王老师の太極拳に出会ったことを感謝です。
同行の皆さま一人一人のご縁に感謝します。(文:李路梅)
陳家溝合宿と雲台山2024 に参加しました。
今回初めて憧れの陳家溝に行ってきました。
乗り継ぎ乗り継ぎバスに揺られて22時すぎ、陳炳国際太極院のホテル?に到着しました。いろいろトラブルがありつつも疲れた体を休めました。
翌日からいよいよ研修スタート。
学校の中庭で練習しました。
石畳に太極マークが書かれています。
軒下には燕が巣を作り賑やかに飛び回っています。
空は快晴。なんとも気持ちのいい空間で陳炳老師に指導していただきます。
午前中は放松功。先生の声でファンソーンと言われるだけでファンソン出来てる気になります。今迄した事のない体勢もありその都度回ってきて手直しして下さいます。
腕の重みを感じて脱力。根節から動く。
心地の良い時間でした。
午後からは老架1路です。六封四閉の時もっと背中と手を張り合う様指導されました。
爪先の向きも膝に無理のない様動かしても良いと言われていました。
ファンソンがあるからこそ発卦の勢いが凄いです。
毎日ゆっくり動きます。どんどん進みますが、毎日観光で疲れて復習出来ず覚えられません…(言い訳か)
世界的にも有名な先生に教えていただいているという高揚感。ルックスと声にどっぷりはまってしまいました。
6日目に試験がありました。田中先生と王先生に助けられてなんとか最後まで通す事が出来修了証をいただきました。
これからしっかり覚えようと心に誓いました。
お世話係の鵬輝さんの演舞にも見とれてしまいました。
5日目にご一緒した夕食会で、1番好きなのは站とう功で16才の時站とう功していてふと気付いたら2時間たっていたという話は驚きました。
站とう功は座禅に通じるものがあると思います。
検定前には義務の様にやっていた站とう功…これからも毎日やっていこうと決心しました。
また震災孤児を引き取って養子にされているという優しい一面も知りました。
講習の合間には観光(特に陳家溝は見る所が多いそうです。)があり歴史や人物などとても勉強になりました。
写真もたくさん撮っていただいて楽しみにしています。
学校の帰り道に服屋さんがあり毎日通ってついつい買ってしまいました。
食事も毎回いろんな所を手配してくださりとても美味しかったです。
羊肉やパクチーを今迄あまり食べる事はなかったですが、好きになりました。
6日目に鄭州のホテルに移動、立派なホテルで感激しました。
お風呂があるのが嬉しく、ゆったりお湯に浸かり疲れを癒しました。
7日目の雲台山は凄いスケールで、結構ハードでしたが全員無事に登頂出来て喜び合いました。
あっという間の8日間でした。
今回の旅では王先生に何から何まで大変お世話になりました。
先生方にもお世話になりました。
李さんにも通訳で買い物に付き合っていただいてお世話になりました。
皆さんにも感謝です。
ありがとうございました。楽しい旅でした。一生の思い出です。
また機会があれば参加したいと思います。
今回の研修で学んだ事を糧にこれからも精進していきます。(文:磯西 佐知子)
陳家溝と雲台山の旅2024年 に初めて参加させて頂きました。
太極拳発祥の地、陳家溝に一度は行ってみたい!味わってみたい!と思いがあっても、まさかこの私が行けるとは思ってもみませんでした。「絶対、行くべきや!」と先生に背中を強く押して頂き決断。それから準備が始まりました。パスポート申請は何とかできましたが、膝がしくしく痛み、またもコロナになりいのと、トラブル続きでした。シップとサポーターでなんとか行けそうというところまでこぎつけるも、出発の朝は大雨、大きなスーツケースの移動で滑ったり、なんとも滑り出しの思わしくないスタートでした。朝7時半関空集合から飛行機を乗り継ぎバスで移動、飛行機も遅れたり陳家溝の手前で大型バスが入れなくて急遽、歩いての陳家溝入り。夜の11時を過ぎての部屋割り。お湯が出ない、電気が点かないとあちこちから悲鳴続出。一つ一つ対応して解決されている王先生の姿勢に、そうか!何事も問題はつきもの、その時その時に解決していけばいいのだと。恐れることはない!と・・・学び1.
早朝、小鳥のさえずりで目が覚めました。外に出てみると木立の中から朝日がでています。敷地内にある練習場やその前の広場で個々に修練されている光景、見入ってしまいました。湯気がたち朝ごはんを食べている方、散歩されている方。2輪車(電動)での行き来が増えてきました。車も電動で静かです。人の営みが始まっていきました。こうして陳家溝の1日が始まります。私は、今確かにこの陳家溝に来ているんだと思うと胸が熱くなりました。
待望の陳炳老師の講習が始まりました。陳家溝国際太極院の中庭で涼しい風のなか、身体を緩める放鬆功、そして老架一路。とてもゆっくりで放鬆を確かめながらしていくようです。実際に手を取って直して頂き、私はなんとなくしているけれど、きちんと勁が流れるようにしておられるのだと感じました。またその手の柔らかいこと。腕を上げて、放鬆してストンと落ちていく、自分が落とすのでなく腕の重さで落ちていく感覚が放鬆のようです。手合わせした時に自分は何もしていないけれど相手には腕の重さがかかっている状態と理解しました。站椿功をして放鬆すると感覚が研ぎ澄まされて、頭で考えるのでなく瞬発力で動ける。放鬆が源、すべてだと。この状態から推手をしていき、感覚を磨いていくこと(聴勁・捨己従人・中正・瞬発力・・・)まずは放鬆して中正であることと理解しました。
套路を始める前に必ず2分間安静にして全身の放鬆を確立して始めます。動かすのは意念と気。心の放鬆、呼吸の放鬆、身体の放鬆、動きの中の放鬆。 戦わずして相手にその気をなくし、平和に共存できるようにするのがよいと確か孫子がいっていたような・・・穏やかなそれでいて研ぎ澄まされている陳炳老師と戦う人はいない、闘う気がなくなるやろうなと思いました。「放鬆は太極拳の神髄です」と王先生も言われて、なるほどなあと思いました。今まで何をやっていたんだろう! 自分は何もわかっていないということがわかりました。中正とは何か? 放鬆とは何か? また一から学びなおしです。宿舎のポットにも「不忘初心」とあり、学びはこれからと心に刻みました!・・・学び2
太極院の隣の陳照丕老師のお墓まいりをして、陳家溝の庭に入りました。緑がいっぱい。古の陳家溝の人たちがここで修練されたのだろうと思いをはせながら、川というより溝なので陳家溝といい、その横に陳家溝村があり、陳小旺老師の住居後もありました。そこを抜けると、溝にそった形で陳家溝の唯一の街並みが並びます。その中に門外不出の拳を陳長興が楊露禅に伝授。楊露禅の住居や練習した庭も残されています。そして楊家3代にわたって確立された楊式太極拳が広まるころ、陳発科老師も北京で30年以上も滞在し陳氏太極拳を教えられたそうです。その孫が陳小旺老師でその後を継いでおられるのが陳炳老師ということになります。王先生は陳炳老師と同じ入室弟子で、兄弟弟子になります。
陳家だけの陳家太極拳から、各流派ができてきて陳氏太極拳と呼ぶようになり、現在はだれでもできるよという意味で陳式太極拳と呼ばれており、時代の要請で変わってきたそうです。
陳小星老師が校長先生の陳家溝太極拳学校もあります。このほかにも武術学校をいくつもみかけました。
太極拳の博物館にも行きました。
まずは祖祠堂の入口には両側で獅子が出迎え、陳王廷の像の両サイドに武と徳の碑。強いばかりではなく、強くなればなるほど徳をそなえよ!という教えです。武徳の精神です。ここで王先生も陳小旺老師に拝師、入室弟子になられたところです。神戸スタジオにある写真と結びつきました。
陳一族のお墓がならび、大きな陰陽図のそばに13勢のモニュメント、
太極拳を学んで行くときの段階を5つに分けて示している五層の功夫の門が続いています。
一つ目の門 招熟の門 一陰九陽:棒みたいな型、最初のカチカチ状態から、2陰8陽:やっと動きが自由になった感じ。2つ目の門 懂勁の門 3陰7陽:やっと内功を感じる、やっと太極拳が身についてるかなあ、まだ堅いなあ 4陰6陽 そろそろいい感じになってきたかな。
そして3つ目の門 神明の門 達人に近い 五陰五陽:偏らない陰と陽がちょうどバランスがとれた繊細な一番レベルの高い妙手の段階。この門にあるように学ぶ者は順番に潜り抜けていくのです。
この五層の功夫の門をくぐると博物館です。太極拳に関する歴史や要訣、活動の様子など展示されています。陳家太極拳は太極拳の源流と言われ、脈々とつながる歴史のなかで、陳王廷➡陳長興➡陳発科➡陳照丕➡陳小旺➡陳炳と受け継がれて現在に至っている重みと凄さを感じました。
また最終日には雲台山にいきました。ここは道教のお寺があります。頂上で太極マークを見つけました。考えてみれば道教、易経、老子の陰陽思想や経絡などの医学・哲学が武術に融合してできたのが太極拳ではないかと思うと、その深みに敬服しました。太極拳が世界遺産として登録されているのも納得します。
陳炳老師は穏やかに話をされて、太極拳のときだけでなく普段から放鬆されていて、お人柄まで放鬆、
これぞ武徳の精神かなあと感心してしまいました。
太極拳をとおして生き方、人間性をも包括する修練が大事だと気づきました。・・・学び3.
今回の旅は私自身、正直のところ万一膝の痛みが悪化してこれ以上迷惑かけてはいけないと用心しながらの参加でした。さりげなく一緒に歩いてくださる方、雲台山の険しい階段では、カバンを手分けして持って頂いたり、膝を傷めないように上り方降り方を皆さんいろいろ考えて下さり、最後には「ファンソン・ファンソン」とやさしく掛け声をかけて頂きながら階段道を降りることができました。下山してバスを降りると足取りの軽いこと。なんとも不思議でした。帰国後、予定していた整形外科のリハビリに行き、「膝ほとんど治ってしまいました。」というと「何をしたんですか?」 「太極拳です。放鬆功です。」「太極拳でどんなことをしたか教えてもらいたいくらいですよ。」と不思議がられました。念のためエコーで状態を確認し、リハビリを伝授されたのですが、なんと陳炳老師や王先生がやっておられた準備整理体操でした。正しく太極拳をすると身体にいいということ、また、どこか痛みがでることで、自分の体の使い方を見直す太極拳の研究になることもわかりました。ピンチはチャンス!自分の学びなおしに大いに役立ちました。これも、王先生はじめ参加された皆様方のおかげです。ありがとうございました。・・・学び4.
しみじみ人の心のあたたかさを感じることが多かった旅でした。 謝謝!(文:香山よしの)
《陳家溝合宿と雲台山の旅》
憧れの陳家溝、初めての中国、不安と期待のワクワクで楽しみに参加させて頂きました。
準備段階から心配で、スマホを変えたばかりの慣れない書類、写真の準備で武内先生には、お手間お掛けしました。
さて出発、飛行機やバスを何度か乗り継ぎ、やっと合宿所に着いた時の印象は忘れられません。
翌日からの講習の、陳炳先生は想像以上の優しい、穏やかな先生でした。
とにかく放松!放松!
放松と軸の重要性を、先生の後姿で背中、腰でいつも見せて下さいました。
陳式套路をまだ1人では出来ませんが、皆んなと一緒に、先生の穏やかな声で動いていると、とても気持ち良くて何故か自分もゆったりとした心地良さでした!
このような有意義な講習の機会を作って下さった王先生に、本当に感謝です。
そして全日を通して、王先生の細やかな気配りと、素早い判断力、フットワークに感嘆です。
講習初日に私の太極拳シューズのトラブルにも素速く対応して頂き、私の操作ミスでウイチャットを退出してしまった時もすぐさま解決の方法を考えて処理して下さった王先生、諸先生、優しい仲間を思い出すだけで有り難く、感謝の涙で胸がいっぱいになります。
ご一緒出来た王先生、皆さまありがとうございました。(文:中山ひとみ) |